CDをリリースするまで3- 仲間①
CDをリリースするまで第3弾、今日はCDを作るときに携わってくれた仲間を紹介します。
まずはなんといってもこの人、Kana Kamitsuboさんです。
ホームページより
ピアニスト、作曲家、ミュージックセラピスト(MT-BC, 全米認定音楽療法士)
神戸出身。3歳よりピアノを始める。大阪音大短期大学部器楽科卒。甲陽音楽学院コンテンポラリーミュージック科ジャズピアノ専攻卒。米国ボストンのバークリー音学院、音楽療法学科を首席で卒業。2008年よりNYでピアニストとして活動。2012年サシャと出会い、Yagullプロジェクトに参加。2013年サシャと結婚。ソロ活動としては、楽曲提供、即興演奏やヒーリングを目的としたコンサートなども行っている。2010年Mitch Coodleyプロデュースでソロピアノアルバム「Poignant Piano」収録。
また、全米認定音楽療法士(MT-BC)でもあり、2008年より音楽療法士として主にスペシャルニーズの子供達を対象に活動している。2012年に可奈が作った音楽メソッド ”Musicreative™”がアメリカの音楽療法と音楽教育の分野で高評価を得る。音楽療法士協会代表で自閉症学会の副会長、 Darcy Walworth博士は可奈のアプローチを「音楽療法、音楽教育、養護教育の分野においてとても重要かつ、自閉症児に対し一般的に期待される効果をはるかに上回る効果がある」と評した。また、バークリー音楽院の音楽療法修士号課程のカリキュラム執筆も行っている。2014年、NYに音楽学校Hug Musicを創立し、校長を勤めている。
Kanaとの出会いは約10年くらい前、当時流行っていたmixiというSNSでの交流が最初でした。キースジャレットのチケットが1枚余ってしまい、そこの掲示板で私が一緒に行ける人を探して、連絡してくれたのがKanaです。
出会ってその雰囲気に一目惚れした私、しかもピアノの先生をしてると言うことですぐに私の先生になってくださいとお願いしました笑
それからしばらく、Kanaはピアノの先生で、そして食事やライブを一緒に見に行く友達でした。お互いに子供ができて、しばらく忙しくて会えない時期もあったけれども、それでも連絡が途切れることなく良いライブがあったら一緒に行ったり、時々一緒にご飯を食べに行ったりする仲でした。
しばらく会わない間に、Kanaは音楽学校を設立し、今でが大きな学校に成長し、そしてYagullとしてのバンド活動、CDを何枚もリリースしたりと、さらに飛躍してNYの音楽シーンを賑わせていました。
今回私がCDでは、初めからKanaにピアノを弾いてもらうことを決めていたので笑、kanaにピアノを弾いてもらうことを前提に曲作りをしたり曲のアレンジをしていました。
本当にありがたいことに、ピアノの演奏を快諾していただき、そして私が想像していたよりもはるかに素晴らしいアレンジをリハーサルの時点でポンポンポンとびっくり箱のように出してくれて、それはもう驚きの連続でした。なんなら、yoppi、これはもう少しこういう部分を足したほうがいい!と、編曲のアレンジアイデアも出してくれて、その曲を輝かせる新たなパートが増えたりもしました。
レコーディングの日、時間と予算の問題もあり、私たちには8曲のレコーディングを6時間で終わらせる必要がありました。6時間あれば8曲なんてできちゃうんじゃない?と思うかもしれませんが、機材のセッティングに30分以上かかり、最後にデータをもらう時間まで考えると、実質5時間程度しかなく、その中で8曲を仕上げるのはかなり難しいことでした。
私たちには録音した音を聴き直す時間すらありませんでした。
行く前にレコーディングの順番を決め、日本人らしくおにぎりを持参し笑、準備万端で挑みました。いざレコーディングが始まったら、そこからは記憶にないほどの集中力で一気に5時間超、聴き直しすることなくひたすら弾き、歌い続けました。
後から聞いた話では、当時私の喉の調子が良くなかったこともあり、Kanaは私がもうダメと言ったらその時にはレコーディングを中止しようと思っていたそうです。でもその時間内にきっちり仕上げられるようにその準備はちゃんとしてたよと言っていました。
レコーディングエンジニアのピーターも、変な日本語を使ってその場を和ませてくれたり、私たちがレコーディングしてる間、ただ何もせずにじっと待ってくれて、それが本当にありがたかったです。
スタジオも素晴らしかったですが、置いてある楽器も素晴らしく、そしてその楽器のケアも素晴らしく、ピアノの調律が必要のないほどに美しく調律されていました。レコーディングの時もピアノに布をかけたり、マイクセッティングに細心の注意を払ったり、出来立ての録音音源を聞いた時にすごく感動して、本当にこのスタジオでピーターと録音できてよかったなと思いました。
調子の良くなかった喉は、レコーディングに向けてとても気を使い、そしてレコーディング最中は全く問題なく最後まで歌いきることができました。喉の不調を考える暇すらなく夢中だったという方が正しいかもしれませんが。。
左側にあるのがカーネギーホールでも使われたことのあるコンサートで使うような美しいピアノ、スタンウェイです。右側手前にある四角い黒い箱のようなものがRhodesという電気ピアノです。こちらも使って録音しました。ふわっとしていてとてもいい音ですよ。
ともかく録音は大成功に終わりました。短いものは1曲に3回位しか歌っていません。最後まで悩んだものは8回ほど歌ったものもあります。ただどのテイクをとっても大丈夫と言える位大きなミスもなく歌えたと思います。少し時間が余って、ピアノの上にローズの音を重ねてみたり、ソロパートを入れてみたり、そんな時間も持つことができました。
録音が終わった後2人でご飯を食べて帰ったのですが、なんとも言えぬ高揚感と満足感に溢れ、幸せいっぱいでした。 こんな気持ち、生まれて初めて、本当に本当に幸せで、感性が極限の細胞まで開いて、集中して、疲労もあり、でも全然眠くなんかない、なんとも言えない状態でした。楽しかったなぁ!
ちなみに、ハモリのパートまでは時間がなかったので、ハモリのパートは自宅の地下室で録音をしました。
この地下室録音の雑音の多い音源を魔法のように美しく変えてくれた人の話はまた次回にします。。。
Yoshiko”yoppi”
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